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サムエル記2 6 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

サムエル記2 6

¹ダビデは再びイスラエルの精兵三万人を集めた。

²そして、彼らと共に、全能の主である神の十戒の箱を運ぼうとして、ユダのバアラに行った。

³そこへ行き、神の十戒の箱を新しい車に載せて、丘の上のアビナダブの家から運び出した。その車は、牛が引き、アビナダブの子、ウザとアフヨが御していた。

⁴丘の上のアビナダブの家から神の十戒の箱を車に載せて運び出した時、アフヨはその箱の前を歩いていた。

⁵ダビデとイスラエルの指導者たちがその後に続き、立琴、琴、タンバリン、カスタネット、シンバルを鳴らして、主を賛美し、精一杯踊った。

⁶こうして、彼らがナコンの打ち場まで来た時、牛が蹟いて、神の十戒の箱を引っ繰り返しそうにしたので、ウザは神の十戒の箱に手を伸して、それを押えた。

⁷すると、主が怒りをもってウザを打ち、手で神の十戒の箱に触ったことを咎めて、彼はその場で殺されてしまった。

⁸ウザが神のおきてを破り、そのために主がウザを打たれたことを知ると、ダビデの心は極度の緊張に達した。そのため、その所をペレツ・ウザと名付けた。これを記している今も、そう呼ばれている。

⁹その日、ダビデは主を恐れて、こう言った。「主の十戒の箱をお移しすることはできない。」

¹⁰そこで、ダビデは主の十戒の箱を、ガテ人オベデ・エドムの家に預けることにした。

¹¹こうして、主の十戒の箱は、ガテ人オベデ・エドムの家に三か月の間置かれていた。そのため、主はオベデ・エドムの家を祝福された。

¹²主がオベデ・エドムの家を祝福しておられるという知らせがダビデの下にもたらされると、ダビデは進んで神の十戒の箱を、オベデ・エドムの家からダビデの町エルサレムへ運ぶことにした。

¹³主の十戒の箱を担ぐ者たちが六歩進んだ時、しばらくそこに留まり、ダビデは太った牛を、いけにえとしてささげた。

¹⁴ダビデは主を賛美し、精一杯踊った。ダビデは、祭司の服を着ていた。

¹⁵ダビデとイスラエル人たちは歓声を上げ、角笛を吹き鳴らしながら、主の十戒の箱を運んだ。

¹⁶主の十戒の箱はダビデの町エルサレムに入った。サウルの娘ミカルは窓からそれを眺めていて、ダビデ王が主を賛美し、踊っている姿を見て、軽蔑の念が起ってきた。

¹⁷こうして、彼らは主の十戒の箱をエルサレムに運び入れ、ダビデが用意しておいた天幕の真中に安置した。それから、ダビデは主に対して、完全に焼き尽すいけにえと、和解のいけにえをささげた。

¹⁸ダビデはそれらのいけにえをささげると、全能の主のお名前によって民を祝福した。

¹⁹それから、そこにいるすべての民に、それぞれ輪型のパン一個、なつめやしの菓子一個、レーズンの菓子一個を与えた。彼らはそれをもらうと、それぞれ自分の家に帰って行った。

²⁰ダビデが、家族の者たちを祝福するために戻って来ると、サウルの娘ミカルが出迎えて、こう言った。「今日はまたなんとご立派な王様でしたこと。どうして恥しげもなく、王服をお脱ぎになって、踊ったりなさったのですか。まるで、ごろつきみたいだったではありませんか。それに女たちの前で、あんな格好をなさるなんて、あんまりひどいとはお思いになりませんか。」

²¹ダビデはそれをたしなめて、こう言った。「王服を脱いで踊ろうと何をしようと、主の御前でしたことだ。余を主の民イスラエルの王として任じてくださった主を賛美し、踊るのに、なんの遠慮があろうか。

²²たとい人に軽蔑されても構わん。これから、もっと軽蔑されるようなこともあろう。お前の目につまらぬことと見えてもよい。女たちもきっと分ってくれるはずだ。」

²³このように言ったサウルの娘ミカルには、ダビデ王との間に、ついに子供が生れなかった。