Read 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 列王記1 16 Bible Online

列王記1 16 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

列王記1 16

¹その時、ハナニの子である預言者エフーに対し、バシャ王について、主がお語りになった。

²「わたしはバシャを身分の低いところから引き上げ、わたしの民イスラエルの王としたが、ヤロブアムと同じようなことをし、イスラエルの民に偶像礼拝を許し、わたしの怒りを引き起した。

³そこで、わたしは今バシャとその一族を、ヤロブアムとその一族のように滅ぼしてしまう。

⁴バシャの一族は、町の中で死ぬ者も、町の外で死ぬ者も、墓に葬られることはない。」

⁵バシャ王の全業績は、「イスラエルの王の年代記」に記されている。

⁶バシャ王は死んで、ティルツァに葬られた。そして、その子エラが代って王となった。

⁷主はまたハナニの子である預言者エフーに対し、バシャとその一族について語られた。それは、バシャ王が主に対して罪を犯し続け、ヤロブアムと同じような生き方をし、イスラエルの民に偶像礼拝を許し、さらに、ヤロブアム王を殺したからである。

⁸ユダのアサ王の治世第二十六年に、バシャの子エラがティルツァで、イスラエルの王となり、二年間イスラエルを治めた。

⁹彼が首都ティルツァにいて、宮内長官アルツァの家で酒を飲み、いくらか酔っていた時、戦車隊の半分を指揮する将軍ジムリが謀反を企て、

¹⁰王を殺し、彼に代って、自ら王になった。それは、ユダのアサ王の治世第二十七年のことであった。

¹¹彼は王位に着くと、すぐバシャの一族を断絶するため、友人に至るまで一人残らず殺してしまった。

¹²こうして、ジムリはバシャの一族を根絶した。主が、預言者エフーに語らせた通りである。

¹³これは、バシャと、その子エラが犯した罪のためと、彼らがイスラエルの民に偶像礼拝を許した罪のため、イスラエルの主である神の裁きにほかならない。

¹⁴エラ王の全業績は、「イスラエルの王の年代記」に記されている。

¹⁵ユダのアサ王の治世第二十七年に、ジムリが七日間ティルツァで世を治めた。その時、イスラエル軍は、ペリシテ人の町ギベトンに対して陣を敷いていた。

¹⁶陣を敷いていたイスラエル軍は、「ジムリ将軍が謀反を起して王を殺害した」という知らせを聞くと、すぐその日、総司令官オムリ将軍をイスラエルの王とした。

¹⁷オムリはイスラエル軍を率いて、ギベトンから引き返し、首都ティルツァを包囲した。

¹⁸ジムリは町が攻め取られるのを見ると、王宮の高殿に登り、自ら王宮に火を放って死んだ。

¹⁹このようなことになったのは、彼が主に対して罪を犯し、ヤロブアムと同じようなことをし、イスラエルの民に偶像礼拝を許したためであった。

²⁰ジムリ王の全業績、彼の企てた謀反は、「イスラエルの王の年代記」に記されている。

²¹当時、イスラエル王国は分裂していて、ギナテの子ティブニを立てて王にしようという者たちと、オムリを立てて王にしようという者たちに分れていた。

²²オムリを支持する者たちの方が、ティブニを支持する者たちよりも強力であったので、ティブニが死ぬと、オムリが王となった。

²³ユダのアサ王の治世第三十一年に、オムリはイスラエルの王となり、十二年間、イスラエルを治めた。そのうち六年間は、ティルツァで世を治めた。

²⁴彼は銀七十キログラムでシェメルからサマリヤの山を買い、その山に町を建て、その町を、その山の持主であったシェメルの名にちなんで、サマリヤと呼ぶことにした。

²⁵オムリは、それ以前のどの王よりも、主に対してひどい罪を犯した。

²⁶彼は、ヤロブアムと同じことをし、イスラエルの民に偶像礼拝を許したため、イスラエルの主である神の裁きを引き起した。

²⁷オムリ王の全業績は、「イスラエルの王の年代記」に記されている。

²⁸オムリは死んで、サマリヤに葬られた。そして、その子アハブが代って王となった。

²⁹オムリの子アハブは、ユダのアサ王の治世第三十八年に、イスラエルの王となり、サマリヤで二十二年間、イスラエルを治めた。

³⁰オムリの子アハブは、それ以前のどの王よりも、主に対してひどい罪を犯した。

³¹彼にとっては、ヤロブアムと同じことをするぐらいは何でもないことであった。それどころか、彼はシドン人のエテバアル王の娘イゼベルを王妃として迎え、偶像神バアルに仕え、それを拝んだ。

³²さらに、彼はサマリヤに建てたバアルの神殿に、バアルのための祭壇を築いた。

³³アハブ王はアシェラ像も造った。こうして、アハブ王は、それ以前のどの王よりも、イスラエルの主である神の裁きを引き起すようなことを行った。

³⁴彼の時代に、ベテル人ヒエルがエリコの町を再建した。彼は、その土台を据える時、長男アビラムを失い、門を建てる時、末の子セグブを失った。以前ヌンの子ヨシュアに主が語らせた通りであった。