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列王記2 14 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

列王記2 14

¹イスラエルのエホアハズの子ヨアシュ王の治世第二年に、ユダの王ヨアシュの子アマツヤが王となった。

²彼は二十五歳で王となり、エルサレムで二十九年間、王として世を治めた。彼の母はエホアダンと言い、エルサレムの人であった。

³彼は、主の目にかなうことを行ったが、先祖ダビデのようにではなく、父ヨアシュと同じ程度に行った。

⁴偶像礼拝のための祭壇は壊さなかったので、民の中には、そこでいけにえをささげたり、香をたく者もいた。

⁵王国をしっかり掌握すると、彼は自分の父を殺した家来たちを殺した。

⁶しかし、その子供たちにまでは手を伸さなかった。モーセの律法に従ったからである。主はこう命じておられる。「父親は子供の罪で死刑になることはないし、子供が父親の罪で死刑になることもない。死刑になるのは、自分の罪の場合だけである。」

⁷アマツヤ王は、死海南方の塩の谷でエドム人一万人を打ち殺し、セラの町を占領し、そこをヨクテエルと改称した。それは、ずっとそのままである。

⁸その時、アマツヤ王は、エホアハズの子で、エフーの孫に当るイスラエルのヨアシュ王に使者を送り、戦いを仕掛けた。

⁹すると、イスラエルのヨアシュ王は、ユダのアマツヤ王に使者を送って、こう言わせた。「レバノンの小さなあざみが、レバノンの大きな杉に使いの者を送って、『あなたの娘を私の息子の嫁にくれないか』と言っていると、そこを通り掛ったレバノンの野獣が、そのあざみを踏みつぶしてしまったそうです。

¹⁰エドム人を打って、少しばかり得意になっておられるようですが、むしろ、自慢なら自分の家でなさっていた方が無難というものではありませんか。わざわざ争いを仕掛けて、結局、元も子も無くなってしまうようなことは、おやめになった方がいいですよ。」

¹¹しかし、アマツヤ王はそれを聞き入れなかったので、結局イスラエルのヨアシュ王が攻撃し、ユダのベテ・シェメシュで戦ったが、

¹²ユダはイスラエルに負け、逃げ帰った。

¹³イスラエルのヨアシュ王は、ヨアシュの子でアハズヤの孫に当るユダのアマツヤ王を、ベテ・シェメシュで捕え、エルサレムに押し寄せて来て、城壁をエフライムの門から隅の門まで、西北側百八十メートルを打ち壊した。

¹⁴ヨアシュ王は、主の神殿と王宮の宝物倉にあった金、銀、および器のすべてと、人質を取って、サマリヤに帰った。

¹⁵ヨアシュ王の全業績、およびユダのアマツヤ王と戦ったことについては、「イスラエルの王の年代記」に記されている。

¹⁶ヨアシュ王は死んで、サマリヤにあるイスラエルの王室墓地に葬られた。彼の子ヤロブアムが代って王となった。

¹⁷ユダのヨアシュの子アマツヤ王は、イスラエルのエホアハズの子ヨアシュ王が死んだ後、なお十五年生き長らえた。

¹⁸アマツヤ王の全業績は、「ユダの王の年代記」に記されている。

¹⁹エルサレムで彼に対する謀反が起った時、彼はラキシュまで逃げたが、そこで捕えられて、殺された。

²⁰その遺体は馬でエルサレムに運ばれ、そこの王室墓地に葬られた。

²¹ユダの民は、当時十六歳のアザルヤ(ウジヤ)を立てて、その父アマツヤの代りに王とした。

²²彼はアマツヤの死後、エラテを再建し、それを再びユダの領地とした。

²³ユダのヨアシュの子アマツヤ王の治世第十五年に、イスラエルのヨアシュの子ヤロブアムが王となり、サマリヤで四十一年間、王として世を治めた。

²⁴彼は、主に対して罪を犯し、先代のヤロブアムと同じことをして、イスラエルの民に偶像礼拝を許す罪を犯し続けた。

²⁵彼は、ダマスコ北方のレボ・ハマテから死海まで、イスラエルの領土を回復した。それは、イスラエルの主である神が、ガテ・ヘフェルの預言者アミタイの子ヨナに語らせた通りである。

²⁶このようになったのは、主がイスラエルの苦境をご覧になっておられたからである。イスラエルには、本当の指導者がいなかった。

²⁷主は、イスラエルの国を消し去ってしまおうとは言っておられなかった。それで、主はヨアシュの子ヤロブアムによって、彼らを苦境から救われた。

²⁸ヤロブアム王の全業績、特に以前ユダのものであったダマスコとハマテをイスラエルに取り戻したことについては、「イスラエルの王の年代記」に記されている。

²⁹ヤロブアム王は死に、その子ゼカリヤが代って王となった。