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歴代誌2 30 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

歴代誌2 30

¹ヒゼキヤ王はイスラエルとユダに使者を送り、エフライムとマナセには手紙を書いて、エルサレムにある主の神殿に来て、イスラエルの主である神に過越の祭を祝うように呼び掛けた。

²王と高官たちとエルサレムの全会衆は、ユダヤの暦の二月に(今日の四、五月に当る)、過越の祭を祝うことを決めた。

³まだ身を聖別した祭司たちの数が不足しており、人々もエルサレムに集まって来ていなかったので、一月には祝うことができなかったからである。

⁴王と高官たちがそうせざるをえないと考え、

⁵ベエル・シェバからダンに至るまで、全イスラエルに布告を出し、エルサレムに来て、イスラエルの主である神に過越の祭を祝うよう呼び掛けることを決定した。当時、律法通りに祝う者が、多くはいなかったからである。

⁶そこで、親衛隊は王と高官たちの手紙を持って、イスラエルとユダの全土を行き巡り、王の命令通りに言った。「イスラエルの人々は、アブラハム、イサク、イスラエルの信じていた主である神様に立ち帰りなさい。そうすれば、主は、アッシリヤの王の手から逃れた人々の所に帰って来てくださいます。

⁷あなたがたは、主である神様に対して罪を犯した父親や兄弟たちのように間違ったことをしてはいけません。よく知っている通り、主はイスラエルの国を滅ぼし、多くの人々を外国へ連行してしまわれました。

⁸ですから、彼らのように心をかたくなにしてはいけません。主に服従しなさい。主が聖別された聖所で、主である神様を礼拝しなさい。そうすれば、主の激しい怒りは去るでしょう。

⁹あなたがたが主に立ち帰るなら、外国の地へ連行された兄弟や子供たちも、その地の人々からあわれみを受け、帰って来ることもできましょう。主である神様は、あわれみ深い方ですから、主に立ち帰っても、なお御顔を背けるようなことはなさいません。」

¹⁰こうして、親衛隊は、エフライムとマナセから、ゼブルンの地に至るまで、町から町へと行き巡ったが、人々は彼らをあざけって聞こうとはしなかった。

¹¹ただアシェル、マナセ、ゼブルンの人々の何人かはへりくだって、エルサレムにやって来た。

¹²また、ユダの人々は、神があわれみの御手を伸されたので、心を一つにして、主の言葉の通り、王と高官たちの命令を行った。

¹³こうして、多くの人々がユダヤの暦の二月に、過越の祭を祝うため、エルサレムに集まった。それは、おびただしい会衆であった。

¹⁴彼らはエルサレムの町中にあった異教の神の祭壇と、香の壇を壊し、キデロン川に投げ捨てた。

¹⁵そして、二月十四日に、過越の子羊を殺した。祭司とレビ族の人々は民衆の熱心さに対して恥しい思いを抱き、献身の思いを新たにし、完全に焼き尽すいけにえを主の神殿に持って来た。

¹⁶彼らはモーセの律法に定められている通り、それぞれの位置に立った。祭司はレビ族の人々の手から受け取った血を注いだ。

¹⁷会衆の中には、身を聖別していなかった者が多かったので、彼らのためにレビ族の人々が過越の子羊を殺す役目に就き、それを聖別して主にささげた。

¹⁸エフライム、マナセ、イッサカル、ゼブルンから来た者たちのほとんどは、身を聖別しておらず、律法に定められているやり方に従わないで子羊を食べてしまったので、ヒゼキヤ王は、彼らのために祈った。「慈しみ深い主である神様。どうか彼らを赦してください。

¹⁹彼らは、先祖の信じていた主である神様の御心を行おうとしたのですが、律法の示しているやり方が分らず、それに従ってそれをしませんでした。」

²⁰主はヒゼキヤ王の祈りを聞き届け、罪を赦し、祝福を与えられた。

²¹こうして、エルサレムにいたイスラエル人は、非常に喜び、七日の間、過越の祭を祝った。レビ族の人々と祭司は、毎日、楽器を奏でながら主を賛美した。

²²ヒゼキヤ王は、レビ族の人々の熱心な働きに対して感謝の言葉を述べた。そこで、彼らは和解のいけにえをささげ、先祖の信じていた主である神に感謝して、七日間、祝の食物にあずかった。

²³それから、全会衆は、後七日間祭を続行することを決め、喜んでそれを行った。

²⁴ユダのヒゼキヤ王は、会衆に一千頭の雄牛と七千頭の羊を贈り、高官たちは会衆に雄牛一千頭と羊一万頭を贈り、多くの祭司たちは、身を聖別した。

²⁵こうして、ユダの全会衆と祭司とレビ族の人々、およびイスラエルから来た全会衆、さらにユダにいる外国人や、イスラエルの地から来た在留外国人は皆喜んだ。

²⁶エルサレム中に大きな喜びがあった。イスラエルのソロモン王以来、このように大きな喜びは、エルサレムには無かった。

²⁷それから、レビ族の祭司たちが立ち上がって、民を祝福した。彼らの祈りは、主に聞き届けられた。