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歴代誌2 35 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

歴代誌2 35

¹さて、ヨシヤ王はエルサレムで過越の祭を祝った。人々は、ユダヤの暦の一月十四日に(今日の四、五月に当る)、過越の子羊を殺した。

²彼は祭司たちを任命して、彼らを激励し、主の神殿の働きに就かせた。

³それから、彼は、全イスラエルを教える宗教教師である聖別されたレビ族の人々に言った。「神聖な十戒の箱を、ソロモン王が建てた神殿の中に安置しなさい。もうあちこちに担いで行く必要はない。そこで、主の民のために、主である神様に仕えなさい。

⁴イスラエルのダビデ王と、その子ソロモン王の決めた通りの組分けに従って、奉仕をしなさい。

⁵イスラエルの民の部族、氏族ごとの区分に従って子羊を持って来る人々のために手を貸してあげなさい。

⁶それから、過越の子羊を殺し、身を聖別し、民が子羊をささげるのを助けてあげなさい。モーセによって示された主の仰せの通りにしなさい。」

⁷ヨシヤ王は、民が過越の祭を祝うために、子羊や山羊の子を三万頭と牛を三千頭、寄贈した。

⁸王の高官たちも、祭司やレビ族の人々たちに、喜んでささげ物をした。神殿の管理者であるヒルキヤ、ゼカリヤ、エヒエルも、祭司たちに過越の子羊を二千六百頭、牛を三百頭贈った。

⁹さらに、レビ族の人々の指導者であるカナヌヤとその弟シェマヤ、ネタヌエル、およびハシャブヤ、エイエル、エホザバデも、レビ族の人々に過越の子羊を五千頭、牛を五百頭贈った。

¹⁰こうして、奉仕の用意ができたので、王の命令の通りに、祭司たち、レビ族の人々は所定の位置に就いた。

¹¹彼らが過越の子羊などを殺すと、祭司たちは彼らの手から血を取って祭壇に注ぎ掛け、レビ族の人々は皮をはいだ。

¹²それから、彼らは完全に焼き尽すいけにえを別にし、これを部族、氏族ごとに分けられた人々に渡し、モーセの律法に記されている通り主にささげた。牛についても同様にした。

¹³それから、彼らは決められている通り、過越の子羊を火で調理し、また、聖別されたささげ物を、鍋、釜、フライパンなどで調理して、民全員に運んだ。

¹⁴その後で、彼らは自分たちや祭司の分を用意した。アロンの子孫である祭司たちは、夜になるまで、完全に焼き尽すいけにえと脂肪をささげていたので、その後で、彼らの分を用意した。

¹⁵アサフの子孫である聖歌隊の人々は、ダビデ、アサフ、ヘマン、および預言者エドトンの指示通り、その役割を分担した。また、門衛たちは、それぞれの門を守っていた。だれ一人として自分の任務を離れる必要は無かった。レビ族の人々が彼らのために過越の食事を用意したからである。

¹⁶こうして、その日、主への奉仕の用意ができたので、ヨシヤ王が命じた通りに過越の祭を祝い、主の祭壇で完全に焼き尽すいけにえをささげた。

¹⁷そこにいたイスラエル人は、いけにえをささげ、七日間、過越の祭を祝った。

¹⁸預言者サムエルの時代以来、イスラエルでこのように過越の祭が祝われたことはなかった。イスラエルの王で、今ヨシヤ王が祭司、レビ族の人々、およびユダとイスラエルの全員で行ったような過越の祭を祝った者はいなかった。

¹⁹この過越の祭が祝われたのは、ヨシヤ王の治世の第十八年のことであった。

²⁰このように、ヨシヤ王が神殿を修復してから、エジプトのネコ王がユーフラテス川の近くのカルケミシュで、アッシリヤの王と戦うために出撃して来た。ヨシヤ王はエジプト軍を迎え撃つために出陣した。

²¹すると、ネコ王はヨシヤ王の所に使者を送って、こう言わせた。「朕とユダの王とは何の関係も無いのに、どうして出撃して来られるのか。朕はほかの戦場へ行こうとしている。朕は神様の指図に従って行くのだから、どうか邪魔をなさらないでいただきたい。さもないと、神様によって身を滅ぼすことになりますぞ。」

²²しかし、ヨシヤ王は引き返さず、かえって戦おうとして、メギドの平地へ出て行った。神がネコ王によって仰せられた言葉に耳を傾けず、わざわざ変装して出陣した。

²³射手がヨシヤ王を射ると、「戦車から下ろしてくれ、傷を負うた」と言って、王は家来の助けを求めた。

²⁴そこで、家来たちは王を戦車から下ろし、別の戦車に乗せた。そしてエルサレムに帰って来たが、死に、エルサレムの王室墓地に葬られた。エルサレムを始めユダ全国はヨシヤ王のために喪に服した。

²⁵エレミヤはヨシヤ王のために哀歌を作った。歌手たちは、その哀歌を歌ってはヨシヤ王のことをしのぶことにしている。

²⁶ヨシヤ王の全業績、特に主の律法に従って歩んだ忠実な生涯については、

²⁷「イスラエルの王の年代記」と、「ユダの王の年代記」に記されている。