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エレミヤの預言 36 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

エレミヤの預言 36

¹ヨシヤの子、ユダのエホヤキム王の治世第四年に、主はエレミヤに次のように仰せられた。

²「あなたは書く物を持って来て、ヨシヤ王の時代から今日まで、わたしがイスラエルとユダと世界中の国々について、あなたに語ったことをことごとく、書き記しなさい。

³ユダの民は、わたしが下そうとしている災を聞くと、自分たちの間違った生き方をやめ、悔い改めるかもしれない。そうすれば、わたしも彼らの罪を赦す。」

⁴それで、エレミヤは、ネリヤの子バルクを呼んだ。バルクはエレミヤが口述するのに従い、主が彼に語られた通りすべてのことを書き記した。

⁵そして、エレミヤはバルクに命じて、こう言った。「私は監禁の身で、主の神殿に行くことができない。

⁶それで、あなたは主の神殿に行って、断食の日に、あなたが書き記した主の言葉を、エルサレムの住民や、ユダの町々から来る人々に読んで聞かせなさい。

⁷そうすれば、彼らは主の前に祈りをささげ、それぞれ間違った生き方をやめ、悔い改めるかもしれない。主の激しい怒りが宣告されたからである。」

⁸そこで、ネリヤの子バルクは、預言者エレミヤが自分に命じた通り、主の神殿で、記された主の言葉を読んだ。

⁹ヨシヤの子、ユダのエホヤキム王の治世第五年の九月に(今日の十一月か十二月に当る)、エルサレムの住民と、ユダの町々からエルサレムに来ている人々に、主の前で断食することが布告された。

¹⁰バルクは、主の神殿の上の庭で、主の神殿の新しい門の入口の所にある書記シャファンの子であるゲマルヤの部屋で、エレミヤが語った主の言葉を読んだ。

¹¹ゲマルヤの子で、シャファンの孫に当るミカヤは、その書物に記されている主の言葉を聞き、

¹²王宮の書記の部屋に下って行くと、そこには、指導者たちが座っていた。その人々は、書記エリシャマ、シェマヤの子デラヤ、アクボルの子エルナタン、シャファンの子ゲマルヤ、ハナヌヤの子ゼデキヤたちであった。

¹³ミカヤは、バルクが主の言葉を民に読んで聞かせた時、自分が聞いたことをすべて彼らに語った。

¹⁴そこにいた指導者たちは皆、バルクの下に、ネタヌヤの子で、シェレムヤの孫に当り、クシの曽孫に当るエフディを遣わして、こう言わせた。「あなたが民に読んで聞かせたあの書かれた主の言葉を持って来なさい。」そこで、ネリヤの子バルクは、それを持って彼らの所に来た。

¹⁵彼らはバルクに、「さあ、座って、私たちにそれを読んで聞かせてくれ」と言った。バルクがそれを読み、

¹⁶彼らがそれを聞いていると、彼らは恐れて、こう言った。「私たちは、その主の言葉を王様に申し上げなければならない。」

¹⁷そこで、彼らはさらにバルクに尋ねた。「この主の言葉を、あなたはどのようにして書き取ったのか教えてくれ。」

¹⁸バルクは、彼らに答えた。「エレミヤがこの主の言葉を私に口述し、私が墨で書き記しました。」

¹⁹すると、彼らはバルクに言った。「あなたもエレミヤも身を隠さないと危険だ。さあ、だれにも分らない所に隠れなさい。」

²⁰彼らは、記された主の言葉を書記エリシャマの部屋に置き、庭に入り、王の下に行って、その主の言葉を王に申し上げた。

²¹王はその記された主の言葉を持って来させるために、エフディを遣わしたので、彼はそれを書記エリシャマの部屋から取って来た。エフディは、それを王とそこに居合せたすべての高官たちに読んで聞かせた。

²²九月(今日の十一月か十二月に当る)であったので、王は冬用の暖かい部屋にいて、そこには暖炉の火が燃えていた。

²³エフディが三、四ページ読むごとに、王は書記の小刀でそれを切り取り、炉の中に投げ入れ、ついに全部を炉の中に投げ入れて、焼き尽してしまった。

²⁴王と側近の者たちは、この主の言葉を聞いても、少しも恐れることはなく、悔い改めようともしなかった。

²⁵エルナタンとデラヤとゲマルヤは、記された主の言葉を焼かないように、王に願ったが、王はそれを聞き入れようとはしなかった。

²⁶王は、王子エラフメエルと、アズリエルの子セラヤと、アブデエルの子シェレムヤに、書記バルクと預言者エレミヤを捕えるように命じたが、主は二人を隠された。

²⁷バルクがエレミヤの口述に従い、筆記した主の言葉を王が焼いてから、主はエレミヤにこう仰せられた。

²⁸「また書く物を持って来て、ユダのエホヤキム王が焼いたものと同じものを、それに書き記しなさい。

²⁹また、ユダのエホヤキム王について、こう言いなさい。『主はこう仰せられる。あなたは主の言葉の書物を焼いて、こう言った。「どうしてあなたは、バビロン王が必ず来てこの国を滅ぼし、人も家畜も絶やすと書いたのか。」

³⁰そこで、主はユダのエホヤキム王について、こう仰せられる。王の子孫からはダビデの王位に着く者は出ない。王の死体は捨てられて、野ざらしにされる。

³¹わたしは王とその子孫、家来たちをその罪のために罰し、彼らとエルサレム、ユダの人々に災を下す。その災については、すでにわたしは語ったが、彼らは聞こうとしなかった。』」

³²エレミヤは、もう一つの書く物を持って来て、それをネリヤの子、書記バルクに渡した。彼は、エレミヤの口述するのに従い、ユダのエホヤキム王が火で焼いたあの書物の言葉を一つ残らず書き記した。さらに、主の言葉を多く書き加えた。