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哀歌 4 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

哀歌 4

¹ああ、金は光を失い、無価値な物とされ、宝石は、道端に投げ捨てられる。

²純金にも比すべきエルサレムの民は、土器のつぼのように無価値なものとされている。

³山犬さえも乳房を垂れて、その子に乳を飲ませる。しかし、エルサレムの民は、子育てをしないだちょうのように無慈悲になった。

⁴乳飲み子や幼子は飲み水も食べ物も無い。

⁵身分の高い者たちも飢えて死に、生きるためには何でもしている。

⁶エルサレムの民の罪は、あの恐るべきソドムの罪よりもひどい。

⁷指導者たちは実に美しい姿をしていたが、

⁸今ではその顔は真黒で、町の中では見分けが付かない。皮膚は干からびて骨に付き、枯れ木のようだ。

⁹刀で一思いに殺される者の方が、飢死する者よりもましだった。彼らは田畑の産物が無いので、やせ衰えて死んで行く。

¹⁰エルサレムが滅亡する時、心優しい女でさえ、自分が生き延びるために、自分の子供を煮て、それを食べた。

¹¹主は激しい怒りを注ぎ出し、エルサレムに火を付けられたので、火はその土台までも焼き尽した。

¹²地の王たちも、すべての人も、まさか敵がエルサレムの門に入って来るとは信じていなかった。

¹³これは、その預言者たちの罪のため、祭司たちの罪のためである。彼らが罪の無い者たちを殺したからである。

¹⁴彼らは血で汚れ、盲人のように、ちまたをさ迷い、だれも彼らの服に触れようとはしなかった。

¹⁵「向うへ行け。汚らわしい」と人々は彼らに叫ぶ。「向うへ行け、向うへ行け。触るな。」彼らは立ち去って、なおもさ迷い歩く。外国へ行っても、人々は言う。「もうここに来ることは、お断り。」

¹⁶主ご自身も彼らを追い払い、もう目を留められなかった。祭司たちも長老たちも、もう尊敬されなかった。

¹⁷私たちの目は、むなしく助けを求めて、疲れ果てた。いくら待ち望んでも援軍の来るはずはない。

¹⁸私たちの歩みをつけねらう人たちがいて、私たちは町の中を歩くことができなかった。私たちの終りは近付いた。

¹⁹私たちを追う者は空の鷲よりも早く、山の上まで追い迫り、荒野で私たちを待ち伏せた。

²⁰主に任職の油を注がれた王までも、彼らの落し穴で捕えられた。ダビデ家の王だから大丈夫だと思っていたのに。

²¹ウツの地に住むエドムの民にも、主の怒りの裁きが下ろうとしている。喜ぶのなら今のうちだ。

²²エルサレムの民への刑罰は終った。主は、もうあなたを外国へは連れて行かない。今度はエドムの民の罪を罰する。主はその不義をあばかれる。