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ピリピ教会へのパウロの手紙 3 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

ピリピ教会へのパウロの手紙 3

¹信者の皆さん。主を信じる者として喜んでいなさい前に送った手紙でも書いたが、ここでもう一度書こうと思う。それを、私は決して煩わしいとは思わないし、あなたがたにとってもその方が安全だと思う。

²救われるためには割礼を受けなければならないと教えている者たちを警戒しなさい。彼らは悪い連中であり、危険な犬である。

³神の御霊によって礼拝をし、キリスト・イエスだけに頼り、目に見える外見を誇りとしない私たちこそ、神に受け入れられる者たちである。

⁴私自身について言えば、ユダヤ人として誇りとすべきことは、無いわけではない。もし、だれかがそういうことを誇るなら、私はそれ以上に誇るものを持っている。

⁵私は、生れて八日目に神の選民としての印の儀式である割礼を受けた、イスラエル民族のベニヤミン族の出身であり、れっきとしたヘブル人で、ユダヤ教の中では正統なパリサイ派に属し、

⁶熱心さにおいてはキリスト教会を迫害までした者、律法を守るという点では、みんなから一目置かれたほどであった。

⁷ところが、私にとって価値があると思っていたこのようなものを、キリストを知ったがために、全く価値の無いものと思うようになった。

⁸そればかりか、主イエス・キリストを知り、そのすばらしさのために、それまで価値があると思い込んでいたものを何もかも皆、つまらぬものだと思うようになった。キリストのすばらしさを知って、私は一切のものをかなぐり捨ててしまったが、そうしたものを、今では廃物同然に思っている。それは、私がキリストを本当に自分のものとするためであり、

⁹また、善い行いをして救われるのではなく、キリストを信じて救われ、キリストと結ばれるためである。

¹⁰私の願いは、キリストをさらに深く知りたいということであり、キリストを復活させた超自然の力を体験すること、つまりキリストの苦しみにあずかり、生れながらの利己的な自分に死んで、

¹¹キリストと共に死人の中から復活し、命にあふれるという体験をし続けることである。

¹²私がもうそれを自分のものにしたとか、もう完成された者になったとか言っているのではなく、それを自分のものにしようとして追い求めている。それは、すでに私がキリスト・イエスにしっかり捕まえられているから出来るのである。

¹³信者の皆さん。私はもうそれを自分のものにしたなどとは思っていない。私は、ただこのことに励んでいる。つまり、後ろのものを忘れ、前のものに向って前進しており、

¹⁴キリスト・イエスによって私たちのために用意されている神の栄冠を得るために、目標を目指して一心に走っている。

¹⁵だから、一人前のクリスチャンたちは、皆このような考え方をしようではないか。また、もしもあなたがたがどこかで違った考え方をしていたら、神があなたがたにそのことをも教えてくださると思う。

¹⁶ただ私たちは、すでに到達したところを忠実に守り、それによって生きていきたいと思う。

¹⁷信者の皆さん。どうか私の模範に倣ってほしい。また、あなたがたと同じように、私たちを手本として生きている人たちに目を留めなさい。

¹⁸というのは、私は今まで何回もあなたがたに言ってきたし、今もまた涙を流して言うが、キリストの十字架に敵対している者が大勢いるからである。

¹⁹彼らの行き着く先は滅びである。彼らの一番の関心事は、自分たちの生活のことで、彼らが誇っていることは、実は恥しいことであり、彼らの思いは、この地上のことだけである。

²⁰しかし、私たちの国籍は天にある。私たちは、そこから再び救い主、主イエス・キリストが来られるのを、心から待ち望んでいる。

²¹キリストは、あらゆるものをご自分に従わせることのできる超自然の力によって、私たちの死ぬべき体を、ご自分と同じ栄光の体に変えてくださるのである。