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サムエル記1 27 - 現代訳聖書, Modern Japanese Bible, 1983 bible

サムエル記1 27

¹ダビデは心の中で思った。「私はいつか、きっとサウル王の手によって殺されるだろう。そこで、ペリシテ人の地に逃れる以外にはない。そこまではサウル王も追って来ることはあるまい。こうして王の手から逃れるほかはないだろう。」

²そこで、ダビデは配下の者たち六百人を連れて、ガテのマオク王の子アキシュの所に行った。

³皆家族と一緒に行き、そこに住み着いた。ダビデも二人の妻、イズレエル人アヒノアムと、ナバルの未亡人であったカルメル人アビガイルと一緒であった。

⁴ダビデがガテへ逃げて行ったことが、サウル王の耳に入ると、サウルは二度とダビデを追わなくなった。

⁵ダビデはアキシュに頼んだ。「もしよろしければ、どこか地方の町に住まわせてくださいませんか。王様のおられる所にいるのは、恐縮至極です。」

⁶そこで、アキシュはツィケラグをダビデに与え、そこに住まわせた。それで、この町はこの書を書いている今も、ユダの領土となっている。

⁷ダビデは一年四か月の間ペリシテ人の地に住んでいた。

⁸ダビデは配下の者たちを率いて、昔からエジプトに通じる道沿いのシュルの近くに住んでいた、ゲシュル人、ゲゼル人、アマレク人を襲って日を過していた。

⁹ダビデがこれらの地方を襲う時は、羊、牛、ろば、らくだ、着る物などを奪い、一人も生かしてはおかなかった。

¹⁰アキシュが、「今日はどこを襲って来たのか」と尋ねると、ダビデは、「ユダのネゲブです」とか、「エラフメエル人のネゲブです」とか、「ケニ人のネゲブです」と答えていた。

¹¹ダビデは男も女も一人も生かしてはおかず、襲った地方の人々を捕虜として連れても来なかった。後で厄介な問題が起らないための配慮であった。ペリシテ人の地にいる間、ダビデはいつもこのようなやり方をした。

¹²アキシュはダビデを信用して、こう思った。「ダビデが襲って来る所は、同族の地ばかりだから、きっとイスラエル人に憎まれているに違いない。このままここにいれば、いつまでも自分に仕えてくれることだろう。」