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ローマの信徒への手紙 2 - ラゲ訳聖書(ルビあり), Raguet-yaku, 1910 bible

ローマの信徒への手紙 2

¹然,されば総,すべて是非,ぜひする人,ひとよ、汝,なんぢは弁解,べんかいする事,ことを得,えず、蓋,けだし他人,たにんを是非,ぜひするは己,おのれを罪,つみする所以,ゆゑんなり、其,その自,みづから是非,ぜひする所,ところと同,おなじ事,ことを為,なせばなり。

²我,われ等,らは斯,かくの如,ごとき事,ことを為,なす人,ひとに對,たいして、神,かみの審判,しんぱんが眞理,しんりに適,かなへる事,ことを知,しれり。

³然,さて斯,かかる事,ことを為,なす者,ものを是非,ぜひしつつ自,みづから之,これを行,おこなふ人,ひとよ、汝,なんぢは神,かみの審判,しんぱんを免,まぬかれんと思,おもふか、

⁴神,かみの仁慈,じんじと堪忍,かんにんと耐久,たいきゆうとの豊,ゆたかなるを軽,かろんずるか、神,かみの慈愛,じあいの汝,なんぢを改心,かいしんに導,みちびきつつあるを知,しらざるか。

⁵然,さて汝,なんぢが頑固,かたくなと悔悛,くいあらためざる心,こころとに由,よりて、己,おのれの為,ために神,かみの御,おん怒,いかりを積,つみ、

⁶各,おのおの其,その業,わざに應,おうじて報,むくい給,たまふべき神,かみの正,ただしき審判,しんぱんの顕,あらはるべき御,おん怒,いかりの日,ひに當,あたりて之,これに触,ふれん。

⁷即,すなはち忍耐,にんたいを以,もつて善行,ぜんぎやうを力,つとめ、光榮,くわうえいと尊貴,そんきと不朽,ふきうとを求,もとむる人々,ひとびとには永遠,えいえんの生命,せいめいを以,もつて報,むくい給,たまふべしと雖,いへども、

⁸争,あらそへる人,ひと、眞理,しんりに服,ふくせず不義,ふぎに就,つく人,ひとには、怒,いかりと憤,いきどほりとあるべし。

⁹凡,すべて惡,あくを行,おこなふ者,ものの霊魂,れいこんには、ユデア人,じんを初,はじめギリシア人,じんにも、患難,くわんなんと辛苦,しんくとあるべけれど、

¹⁰凡,すべて善,ぜんを行,おこなふ者,ものにはユデア人,じんを初,はじめギリシア人,じんにも光榮,くわうえいと尊貴,そんきと平安,へいあんとあるべし。

¹¹其,そは人,ひとに就,つきて偏,かたより給,たまふ事,ことは神,かみに無,なき所,ところなればなり。

¹²蓋,けだし総,すべて律法,りつぱふなくして罪,つみを犯,をかしし人,ひとは律法,りつぱふなくして亡,ほろびん、又,また総,すべて律法,りつぱふありて罪,つみを犯,をかしし人,ひとは律法,りつぱふによりて審判,しんぱんせられん、

¹³其,そは律法,りつぱふの聴聞,ちやうもん者,しやは神,かみの御前,みまへに義人,ぎじんたらずして、律法,りつぱふの實行,じつかう者,しやこそ義,ぎとせらるべければなり。

¹⁴蓋,けだし律法,りつぱふを有,もたざる異邦,いはう人,じん等,らが、自然,しぜんに律法,りつぱふの事,ことを行,おこなふ時,ときは、斯,かかる律法,りつぱふを有,もたずと雖,いへども自,みづから己,おのれに律法,りつぱふたるなり。

¹⁵彼等,かれらは律法,りつぱふの働,はたらきの己,おのが心,こころに銘,しるされたるを顕,あらはし、其,その良心,りやうしん之,これが證,しようを為,なし、其,その思,おもひ相互,あひたがひに、或,あるひは咎,とがめ或,あるひは弁解,べんかいする事,ことあればなり。

¹⁶是,これ我,わが福音,ふくいんに宣,のぶる如,ごとく、神,かみがイエズス、キリストを以,もつて人々,ひとびとの密事,みつじを審判,しんぱんし給,たまふべき日,ひに明,あきらかならん。

¹⁷然,しかるに汝,なんぢはユデア人,じんと稱,しようせられて律法,りつぱふに安,やすんじ、神,かみを以,もつて誇,ほこりと為,なし、

¹⁸其,その御旨,みむねを知,しり、律法,りつぱふに諭,さとされて一層,いつそう有益,いうえきなる事,ことを認,みとめ、

¹⁹敢,あへて己,おのれを以,もつて盲者,めしひの手引,てびき、暗黒,くらやみに在,ある人,ひとの燈火,ともしび、

²⁰愚者,おろかものの教師,けうし、兒等,こどもの師匠,ししやうなりとし、律法,りつぱふに於,おいて學識,がくしきと眞理,しんりとの則,のりを有,もてる者,ものと思,おもへり。

²¹然,さりながら汝,なんぢは人,ひとを教,をしへて己,おのれを教,をしへず、盗,ぬすむ勿,なかれと述,のべて自,みづから盗,ぬすみ、

²²姦淫,かんいんする勿,なかれと云,いひて自,みづから姦淫,かんいんし、偶像,ぐうざうを憎,にくみて聖,せいなるものを冒,おかし、

²³律法,りつぱふに誇,ほこりつつ自,みづから律法,りつぱふを破,やぶりて神,かみを辱,はづかしむ、

²⁴録,かきしるして、「神,かみの御名,みなは汝,なんぢ等,らによりて異邦,いはう人,じんの中,うちに罵,ののしらる」、とあるが如,ごとし。

²⁵汝,なんぢ律法,りつぱふを守,まもる時,ときは割禮,かつれい其,その益,えきありと雖,いへども、律法,りつぱふを破,やぶる時,ときは汝,なんぢの割禮,かつれいは既,すでに無,む割禮,かつれいとなれるなり。

²⁶然,されば無,む割禮,かつれい[の人,ひと]律法,りつぱふの禁令,きんれいを守,まもらば、其,その無,む割禮,かつれいは割禮,かつれいと斉,ひとしく視做,みなさるべきに非,あらずや。

²⁷斯,かくて生來,せいらい無,む割禮,かつれい[の人,ひと]律法,りつぱふを全,まつたうせば、儀,ぎ文,ぶん及,および割禮,かつれいありながら律法,りつぱふを破,やぶれる汝,なんぢを罪,つみに定,さだめん。

²⁸蓋,けだし表,おもてに然,しかある人,ひとがユデア人,じんたるに非,あらず、又,また陽,あらはに身,みに在,あるものが割禮,かつれいたるに非,あらず。

²⁹心中,しんちゆうに然,しかある人,ひとこそユデア人,じん、儀,ぎ文,ぶんによらず霊,れいによる心,こころのものこそ割禮,かつれいにして、其,その誉,ほまれは人,ひとより來,きたらず而,しかも神,かみより來,きたる。